着物リメイクのおすすめ本5選|バッグからワンピースまで幅広いアイデアが満載!

着物リメイクのおすすめ本5選|バッグからワンピースまで幅広いアイデアが満載!

2025.08.27

着物リメイクのアイデア満載!洋服やバッグに生まれ変わるおすすめ手芸本5選

 

着なくなった着物や、お母さま・おばあさまから受け継いだ思い出の着物。
「いつか何かに使いたいけれど、そのままタンスに眠っている…」そんな方も多いのではないでしょうか。

今、そうした着物を洋服やバッグ・小物へとリメイクして新しい形で楽しむ人が増えています。

この記事では、ブティック社から出版されている着物リメイクにおすすめの本5冊を、厳選してご紹介します!

この記事はこんな方におすすめです。

・家にある着物や帯を、もう一度活かしたいと思っている
・着物リメイクに興味はあるけれど、何から始めたらいいかわからない
・洋服やバッグ、小物など、実用的なリメイクアイデアを知りたい

今、着物リメイクが人気な理由

思い出の着物を“捨てずに活かす”サステナブルな選択

着物リメイクが人気を集める最大の理由は、「捨てずに活かせる」点にあります。

着なくなってしまった着物をそのまま保管しておくよりも、日常で使える洋服やバッグ、小物に作り替えることで、思い出をそばに感じながら使うことができます。


また、近年注目されているサステナブルな視点でも注目されています。 新しい布を買わず、すでにある素材を生かすことで、環境にもやさしいものづくりができます。

和の美しさを、普段の暮らしに取り入れられる

着物リメイクの魅力は、なんといっても「和の美しさ」を日常に取り入れられること。
繊細な染めや織り、柄の配置や色づかいなど、着物には日本独自の美意識が詰まっています。 洋服やバッグ、インテリア小物にリメイクすれば、和と洋が融合したモダンなスタイルとして新しいおしゃれを楽しむことができます。

初心者向けの本が増えてきている

「着物リメイクって難しそう…」というイメージを持つ方も少なくありません。
しかし最近では、初心者向けにわかりやすく解説されたリメイク本も多数出版されています。
型紙付きや写真解説付きの書籍が増え、「まっすぐ縫うだけ」「手ぬいOK」など、気軽に挑戦できる作品も豊富です。
このように、着物リメイクは「思い出」「美しさ」「手軽さ」という3つの魅力が重なり、多くの人に愛される新しいハンドメイドスタイルとして広がっています。

着物リメイクのおすすめ本5選

ここではブティック社から出版されている着物リメイク本の中から、おすすめ5冊を厳選してご紹介します。

『世界にひとつだけの「帯」リメイクバッグ』

思い出の帯を日常で使えるバッグにリメイクしたい方におすすめの一冊。洋服のように大物ではないので、まずは着物リメイクにチャレンジしてみたいという方にもぴったりです。袋帯や名古屋帯を使ったトートバッグ、ショルダーバッグ、エコバッグなど、和の華やかさを生かしたデザインが33点掲載されています。

袋帯からトートバッグ(左)

渋さの中に粋な華やぎを持つ柄が目を引くトートバッグ。普段使いできるよう、シンプルなデザインに生かしました。

袋帯からトートバッグ(右)

シックな柄行きと光沢感が贅沢なトートバッグ。ウッドビーズやボタンの飾りをアクセントに効かせてお洒落に仕上げました。

名古屋帯から木工持ち手のバッグ(左)とショルダーバッグ(右)へ

七宝つなぎと亀甲柄、青海波。縁起の良い和柄を織り込んだ笹の葉が美しいバッグ。吉祥の植物でもある、金糸使いの竹モチーフが黒地に艶やかに映えます。後ろにつけて前に垂らしただけの簡単なタッセルのあしらいも素敵。

『高橋恵美子の着物リメイク まっすぐ手ぬいのやさしい服』

「ミシンがないから作れない…」という方にぜひ手に取ってほしいのがこちら。
手ぬい作家・高橋恵美子さんが提案する、手ぬいでまっすぐ縫うだけで作れるリメイク服の本です。
着物をほどくと直線のパーツになることを活かし、チュニックやワンピース、ベストなど24点紹介。大きな文字・写真・イラストでわかりやすい解説付きです。

絽の長襦袢からサイドあきベスト(左)

サイドをぬい合わせずに、リボンでとめる涼やかなデザイン。花を組み合わせた流水紋が映えて、風情たっぷりです。パンツだけでなくワンピースやスカートと合わせても素敵です。

3種の着物と羽織からチュニック(右)

3種の着物と羽織をたてよこに組み合わせた、ロングチュニック。紫色をベースにしているので、違う柄の組み合わせでもおしゃれにまとまります。

絽の着物からスモックワンピース(左)

衿ぐりと袖口にゴムを入れてギャザーを寄せたスモックワンピース。丸い葉の形が愛らしい萩の柄が映える、涼しげなデザインです。白のパンツと合わせて、すっきりと着こなして。

3種の着物と羽織からセットアップ(右)

裾にタックをたたんだポンチョブラウスは、長方形にカットしたパーツ4枚からできています。スカートは元の布幅を生かした5枚はぎに。上下ともに直線だけで作れるおしゃれなセットアップです。

『着物のリメイクを愉しむ 製図集』

自分でパターン引く、ドレメ式や文化式の原型製図を使いたい方におすすめ。
「着物リメイクを学びながら、本格的な洋服作りをしたい」という方にもぴったりです。
雑誌『レディブティック』掲載作品に新作を加えた63点を収録。チュニック、ジャケット、ドレスなど、体にフィットする作品づくりが楽しめます。

着物の知識やリメイクの手順も詳しく紹介されており、基礎学習にも最適です。

絞染めの羽織からチュニック2点(左)

美しいグラデーションと絞りで表現された柄を堪能できるデザイン。文化式製図、ドレメ式製図で体にフィットした作品作りが楽しめます。

絞染めの羽織からプルオーバー(右)

絞染めのシボを潰さないよう、裏打ち布はそのまま残してリメイクしました。素材の持ち味を生かすため、デザインは極力シンプルに。すっきりとしたラウンドネックのプルオーバーは、コーディネート次第で普段着からフォーマルシーンまで幅広く着回せます。

黒留袖からドレス(左)

鶴が飛び立つさまが描かれた美しい黒留袖の長着を、ドレスへリメイク。着物の裾にある柄をそのまま縦に配置し、シンプルなデザインに生かしました。両脇の裾にはスリットを施し、足さばきの良さも考慮しています。

絽の長着からジャケット(右)

これは、着物で作る“モード”。着物らしい優美な柄ゆきをアシンメトリーに配し、凛とした大人の個性が際立つ、モダンなロングジャケットへとリメイクしました。

『大島紬をモダンな服と小物に─』

 

上質な大島紬を現代的にアレンジしたい方に向けた一冊。伝統素材の風合いを活かしながら、モード感のあるデザインが多数掲載されています。
アシンメトリーなチュニック、フレアワンピース、トレンチコートなど、大島紬の柄や光沢を引き立てる作品が63点収録。
着物の魅力を保ちながら、普段着として楽しめるアイテムがそろっています。

プルオーバーやチュニック(左)

トップスにしてもおしゃれに着こなせます。切り替えなどで2種の着物を組み合わせても粋な仕上がりに。

二種類の大島紬の羽織からチュニック(右)

アシンメトリーな衿、躍動感のあるハンカチーフヘムライン、ドローストリングさせた袖。個性あふれるデザインが着る方を華やかに彩るチュニックです。

大島紬からトレンチコート(左)

シックな大島紬はコートにしても上品に着こなせます。飽きのこないトレンチコートに仕上げました。

大島紬の長着からフレアワンピース(右)

大島に多く生息するアダンの葉で作られた風車の玩具がモチーフになったカザモーシャ柄が印象的な、大島紬の長着をフレアワンピースに。着込んでこなれた紬の柔らかさがたっぷりとしたフレアに生かされて。

『和布ソーイング vol.24』

古布や着物、帯、和柄の服地などを活用するための人気シリーズ。ワンピースやロングベスト、バッグ、小物まで幅広いアイテムが掲載されています。
実物大型紙つきで、初心者にもわかりやすい作り方解説が魅力。藍染や絞り染めなど、素材の味わいを生かした作品例も豊富です。
年に2回刊行されているシリーズなので「トレンドを加味した着物リメイクに挑戦したい」という方にもぴったりです。

絽の長着からワンピース(左)

リボンが印象的なボウカラーや、ボリュームのあるバルーンスリーブなど、旬のディテールを取り入れたワンピース。絽の長着からリメイクされた一着です。紺×白の織り柄はまるで服地のようで、元は着物だったとは思えないような仕上がりになっています。

白大島紬の長着からロングベスト(右)

白い糸に絣模様を入れたり、先染めした絹糸を用いて白生地に織り出された大島紬。その春夏の装いにもふさわしい、軽やかな印象の長着をお洒落なロングベストにリメイクしました。縁取りを利かせた丸みのあるポケットがアクセントになっています。

絞り染めや男児の産着からトップスへ(左)

柔らかな絞り染めや産着はブラウスを作るのにぴったり。おしゃれな柄ゆきを楽しめる一着が手作りできます。

帯からバッグ(右)

桜の花が散りばめられた美しい柄の帯を丸ごと活用し、一泊旅行にぴったりのサイズ感のボストンバッグとショルダーバッグにリメイクしました。ボストンバッグはマチが広く両開きファスナーで荷物の出し入れがしやすいデザイン。ショルダーバッグは必要なものがしっかり収納でき、ショルダーひもの長さも調節可能です。インバウンドが盛んな今、「和」を感じられるバッグは旅先でも注目を集めそうです。

ご紹介したこれらの5冊は、いずれも写真が豊富で実用性の高い内容ばかり。
「帯でバッグを作りたい」「手縫いで洋服を作りたい」など、目的に合わせてあなたにぴったりの一冊を見つけてください。

着物リメイクのよくある質問

Q. 初心者は何から始めれば良いですか?

A.まずは、直線縫いだけで作れるシンプルな作品から始めてみましょう。小物やバッグ、ベスト、チュニックなど、直線縫いでも作れるアイテムはたくさんあります。
また、着物リメイクは基本的に着物をほどいてから作品作りをしていきます。着物リメイクに挑戦する場合は、「ほどかずに作れる作品」からスタートするのもおすすめです。着物の形や縫い目をそのまま生かすことで、縫う工程が少なく、短時間で仕上げられるのが魅力。はじめてでも気軽に取り組めます。
ブティック社では、本のタイトルに「着物をほどかず」といったキーワードが入っているものもあります。作品作りの目安にするとよいでしょう。

Q. 古い着物はそのまま使っても大丈夫?

A. 最初に状態をしっかり確認してから使いましょう。長くしまっていた着物は、シワや汚れ、糸・生地の劣化があることも。ぱっと見できれいでも、生地そのものが弱っている場合があります。
左右に軽く引っ張って「メリメリ」と音がするようなら要注意。そのまま仕立てると裂けてしまうことがあるため、無理に使わず、状態の良い部分だけを小物などに活かすのがおすすめです。

Q. リメイク前・リメイク後の洗濯はできる?

A.長いあいだ保管していた着物は、一見きれいに見えても、チリやほこりが付着していることがあります。布地の繊維は水に浸すと多少なりとも縮む性質があるため、作品を作る前に一度洗っておくのがおすすめです。
ただし、素材によってお手入れ方法は異なります。絹の着物をリメイクした場合は、基本的にドライクリーニングに。木綿や麻素材、または大島紬などの丈夫な着物なら、やさしく手洗いしても大丈夫です。
リメイク後に、どうやってお手入れするかも少し考えてみると良いでしょう。ブラウスやチュニックなど、日常着として家庭でお洗濯する予定なら、リメイク前に一度水で洗ってから仕立てた方が、生地の色落ちや、縮み具合が確認できるので、失敗を防げます。
色落ちや水によるシミ、縮み具合が気になる場合は、目立たない部分でテストをしておくと安心。本によっては洗濯の注意点も詳しく掲載されているので、作る前に事前にチェックしておきましょう。

Q. 余った布や端切れがもったいないのですが……

A.余った布や小さな端切れも、和小物づくりに再利用できます。
巾着やポーチ、くるみボタン、コサージュなど、着物の柄を活かしたミニアイテムは人気です。
複数の柄を組み合わせたパッチワーク作品もおすすめ。同じ生地でも、組み合わせ次第でまったく違う印象に仕上がります。

まとめ

着物リメイクは、思い出の詰まった一枚を新しい形でよみがえらせる、心豊かでサステナブルなハンドメイドです。
難しそうに感じるかもしれませんが、最近の本には型紙や写真解説が充実しており、初心者の方でも安心して挑戦できるようになっています。
帯をバッグにしたり、着物をチュニックやワンピースに仕立てたり。
世界にひとつだけの作品づくりを通して、着物のぬくもりや日本の美しさを日常に取り入れてみてください。

プロフィール

ブティック社

1972年の設立以来、50年以上にわたり手芸・クラフト分野の出版を中心に多彩なライフスタイルコンテンツを発信。ソーイングやニット、フェルト、ビーズなどのハンドメイドに関する実用書をはじめ、健康・占い・園芸・料理など幅広いジャンルの書籍を刊行。「誰でもわかる・作れる・できる」を追究している。

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